ステレオ写真
六の段
ステレオ写真の曖昧さ、あるいはその補償能力、その1(フォーカス)・の巻き
前の段で、ステレオ写真はパンフォーカスが原則だ、と書いたばかりですが。必ずしも左右の写真が両方ともフォーカスぴったりである必要はないんですね。片方の写真をピンぼけにした下の写真を見てみて下さい。
交差法
平行法
(京都:東映太秦映画村)
これでも、けっこう・・・と言うより、片方の写真さえピントが合っていれば、ほとんど気にならないくらい立体的に見えます。(同じ原理で、片目の近視が進んでも、うっかりするとしばらく気づかない事があります。気をつけましょう。)
ステレオカメラの中には、これを利用しているものがあります。一方を遠距離用、片方を近距離用のレンズにしてあって、固定焦点で遠距離も近距離もきれいに見える写真が撮れます。実際には一方の写真では近くが、片方は遠くがピンぼけになっているにもかかわらず、ステレオ視すると、遠くも近くもフォーカスが合っているように見えるわけですね。
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